この映画は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2020でグランプリを受賞した佐藤智也監督が、同映画祭より支援金を受けて製作した作品だそうです。
42分のショートムービーですが、今までにない感触の映画でした。
ゾンビが少しずつ蔓延ってきそうな田舎町。
主人公のサキは、目標を見つけられない引きこもりで、お母さんはとても心配しているが、父と祖母はよくできたアメフト選手の兄のことを気にかけている。
祖母は痴呆症らしく、サキに「あっち行って」と拒絶する。
孤独を極めるサキだが、ある日、アメフトの練習から帰ってきた兄が、ゾンビ化していて、
サキを除く家族がゾンビになってしまう。
その中でも初期ゾンビの母親はサキのことを考え、お金を渡して「目標を見つけて」と言う・・・。
ここだけで、ちょっと泣けます。
その後の展開も、家族愛にグッときます。
自然にこの世界にハマり込んでしまいました。
贔屓目なし、掛け値なしにいい映画です。
日本におけるゾンビメイクの第一人者である江川悦子さんが、特殊メイクを担当しているそうです。
ゾンビのグラデーションが見事です。そこも見どころの一つです。
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