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ゾンビゼミ

  • ゾンビフェススタッフ
  • 2020年9月6日
  • 読了時間: 2分

今年は猛暑が過ぎて、セミもただでさえ短い成虫時代の寿命を全うできないそうです。

そんな中「ゾンビゼミ」の話題をひとつ。

今年6月、まるで「ゾンビ」と化すセミの集団が、アメリカ・ウェストヴァージニア州の研究チームにより見つかったそうです。

マッソスポラ菌というセミにのみ感染する菌がその正体です。セミは体のほぼ3分の1をマッソスポラ菌に蝕まれ、心と体を操られ、仲間に菌の胞子を広げるために、健康なセミとの交尾に励むとのこと。

「ゾンビゼミ」と名付けられるのも無理はありません。

ちなみに、ゾンビゼミは人間を危険に晒すことはないそうです。今のところは・・・。突然変異はいつ起こるかもしれません。これこそホラーです。

余談ですが、今の季節、地面にちらほらセミが落ちていますよね。死んでいるのかなと思いきや、いきなり「ジジッ」と鳴いてビクッとすることもあります。

生死の見極め方を調べたところ、足が開いていたら生きているのだそうです。これさえ分かれば怖いものなし!ただ、わざわざ確認しに近付かなきゃいけないのが難点です。

「空蝉」という晩夏の季語があります。この言葉はもともと「現し身」という生身の人間をさした言葉が反転し、空しいこの身、抜け殻という意味の「空せ身」という言葉になり、セミの抜け殻のイメージと重なり「空蝉」という言葉が生まれたそうです。

ゾンビゼミの蝕まれていない3分の2の身を思うと切ないです。

セミの儚い命と死してなお生きるゾンビ。

ゾンビゼミはその中間地点にあるのかもしれません。

生と死は背中合わせなのかと思わせられる「ゾンビゼミ」のお話でした。

 
 
 

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