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[映画]私はゾンビと歩いた!

更新日:2021年9月22日

ゾンビ映画の元祖といえば、『恐怖城/WHITE ZOMBIE』という1932年公開の映画です。ハイチが舞台、ブードゥー教由来のゾンビの話です。

これがなかなか観ることが出来ずにいます。動画配信サービスでも取り扱いがなく、天下のSHIBUYA TSUTAYAでも置いていない。

いつかどうにかして観たいと思っている1本です。


さて、その次に目をつけたのは、オールディーズの中でもよく取り上げられている『私はゾンビと歩いた!』です。

1943年公開の映画です。

モノクロでクラシック。

ゾンビに噛まれたらゾンビになるわけではない時代の話です。

南米の孤島の農場主に雇われた看護師は、その妻の看護が仕事。

ずっと眠っているその妻は夜になると彷徨い歩く。

なんとか治したいという思いで、ブードゥー教の司祭に会いにいく看護師。

なぜ妻がそんな状況になってしまったかというと、家族関係と恋愛についての深い事情があって…。

時折、出てくる目がぎょろっとしたゾンビにもヒヤッとしますが、噛まれる心配はありません。

サイコスリラーの要素もあるような気がします。

モノクロがゆえに、顔に映る影が印象的で、美しさと怖さを引き立たせています。

この作品は、シャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』を下敷きにしているそうです。ミュージカルにもなっている、不屈の精神を持つ女性が主人公の作品です。


ゾンビ映画を通じて、ブードゥー教のこと、ハイチのことを調べていくうちに、知らなかった世界史を知ることになりました。

当時のゾンビ映画はブードゥー教のイメージダウンを謀ったものだという一説もあります。

ブードゥー教サイドから考えると、そりゃそうなりますよね。

そんな中、ジョージ・A・ロメロ監督が、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』でゾンビのイメージをガラリと変えたことは、歴史を変えることに近かったんじゃないかと思います。

改めて、ロメロ監督のすごさを感じます。


ゾンビの世界は本当に深い。

知ることが自分の世界を広げることにもなる。

さて、ゾンビフェスもいよいよ10日後!

世界が広がります!

お楽しみに。

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